地方公務員災害補償基金 福岡県支部
【事例 9】
給料日の勤務時間に、給料を引き出そうと庁舎内の銀行のATMに向かう途中、転倒して負傷した事例(公務外)
○概要
 被災職員は、給料日であった被災当日の勤務時間内に給料を引き出そうと、庁舎内にある銀行のATMに行くため、階段を下りていた際、転倒して負傷したもの。
○説明
 本件災害は、以下の理由により、公務外の災害と認定されたものである。
 職員が職務遂行中に、トイレに行く行為や水を飲みに行く行為等の生理的行為それ自体は、私的行為であるが、これらの行為は、職務遂行に通常伴うと認められる必要かつ合理的な行為であるため、勤務場所を離れてその行為を行うための往復中の災害については、職務遂行に通常伴うと認められる合理的行為として公務遂行性が認められる。
 本件の場合、個人のお金を引き出す行為については、公務と関連性のない私的行為である。また、当該行為が公務を遂行する上で合理性又は必要性をもつか否かであるが、職員が個人的なお金を引き出すことは、公務を遂行する上で必要な行為とはいえないものであるため、当該行為は職務遂行に伴う合理的行為とは認められない。

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